シソ科の多年草で、北海道〜九州の草地にはえます。
茎の先に赤紫の花穂をつくり、青紫色の唇形花をたくさんつけます。
唇形花(しんけいか):根元が筒状で、花の先が唇くちびるのように上下に分わかれている花の形のことで、シソ科の花はこれですね。
名前の由来は、弓を入れる矢筒の靫(うつぼ)に由来するようです。花の後に残る毛羽だった花穂が似ているからでしょう。
青紫の花と、赤紫の花穂のコントラストがたまりません。上から見るとまた、菱形の重なりが綺麗なのです。
このセンス、草原のANNA SUI 。そう呼んでいいと思います。
大きな川の土手など、定期的に草刈りが行われる場所に生えています。西粟倉では、線路の土手に生えていました。放置すれば「森になる国」である日本では、このように、「定期的に草刈りが行われる場所」は草原の生き物の貴重なすみかです。