この記事の最後にPDF版のリンクをご紹介していますので、是非ご覧ください。
目次
特集 新・宿泊施設
あわくら会館
にしあわくらっ子
村からのお知らせ
社協だより
その他
特集 新・宿泊施設
ー 新・宿泊施設 ー
令和3年1月31日をもって閉館された「国民宿舎あわくら荘」。昭和46年にオープンし、半世紀にわたり村の代表的な宿泊施設として村内外の方から愛され、その役目を終えました。令和4年4月現在、建物は取り壊しが進み、更地となっていますが、あわくら荘を側で見守ってきたであろうケヤキの木はしっかりと残っています。
令和5年中には、その跡地に新たな宿泊施設の建設が予定されていますが、今一度「あわくら荘」が西粟倉村にとってどのような存在であったかを改めて振り返り、新たに建設される宿泊施設は村にとってどのようなものになり得るのかご紹介します。
今回あわくら荘がどのような施設であったかを振り返るにあたり、あわくら荘をオープン当初から従業員として働かれていた尾関すみゑさん、内海幸美さん、支配人として従事されていた福島得博さんに、あわくら荘で行われていた「温泉まつり」のアルバムを見ていただきながらお話をお伺いしました。
村の元気の源だった
アルバムを「わぁ!懐かしい!」と手に取り、笑顔でページをめくられる皆さんに、村にとってあわくら荘がどんな施設だったか問いかけてみるとその第一声は、「そりゃぁ元気の源だったわ!」と話し始めてくださいました。
尾関さん
当時の私にとって、あわくら荘が青春でした。朝から夜遅く、だいたい11時頃まで仕事をして凄く大変だったけど、とにかく楽しかったです。お客さんとお話をしたり、歌を歌ってと言われれば歌うし、何を言っても笑いに変わって活気がありました。本当にあわくら荘が私たちの励ましでした。
内海さん
お客さんへのおもてなしを自分たちで考え、傘おどりを習得してみんなに教えて、披露していました。関西方面へ営業にも行きましたし、本当にいろいろなことをして、しんどかったけど、それ以上に楽しかったですね。
大阪や尼崎からの宿泊客は多く、お客さんと従業員という壁が徐々に無くなり、来てくれた人がみんなが友達になっていったと言われます。お二人の人柄から、毎月会いに来てくれるお客さんもおられたようです。
大切な日に使う場所
福島さん
村からしても国民宿舎として大事にされていました。従業員はみんな朝昼晩一緒にご飯を食べ、ほぼ住み込みのような形で過ごしていましたね。
当時は西粟倉周辺に宴会や結婚式ができる場所も無かったこともあり、昭和59年に吉光殿が完成してからは、結婚式をはじめ、法事、宴会等、あわくら荘は沢山の方にご利用いただきました。村の人の利用もとても多かったですね。村内でも、あわくら荘で結婚式を挙げられた方は多かったと思います。近隣の智頭町や大原の方の利用もよくありました。ご利用いただいた方々にとって大切な日、思い出に残るその時に携わりお手伝い出来たことは私たちにとっても嬉しく誇らしい仕事でした。
あわくら荘での思い出を大変だったと言われながらも、とにかく何よりも楽しい時間だったというみなさん。村の人にとってもイベントごとや大切な日を過ごすための重要な場所になっていた施設だと改めて実感しました。
次なる活気ある場所へ
取材後、あわくら荘の解体が進む工事現場へみなさんと向かいました。建物が取り壊されている様子に「涙がでそう」「働いていた頃みたいに歩いて帰るわ、思い出を拾いながら」と名残惜しそうに話されていましたが、ここに建つ新しい宿泊施設もイメージしてもらいながら現場を見学しました。「一度宿舎としての歴史は終わってしまったけど、新たな施設ができれば目的地にもなるし、発信していける」とお言葉もいただき、新しい宿泊施設が西粟倉村にとって、また村民の方々にとって元気の源になることを期待されていました。
いよいよ新宿泊交流施設の建設が始まります。
村外の方はもちろん。村の人々にとって大切な思い出の舞台となっていたあわくら荘ですが、令和3年度に解体工事を終え、その跡地に新たな宿泊交流施設の建設準備がスタートします。
新しい施設では、公設・民営での運営を行う方針とし、昨年度にプロポーザル(民間業者による事業提案審査)を実地しました。審査の結果、㈱ワンテーブルを幹事とするコンソーシアム(共同企業体)の提案を採択しました。
提案事業の実現にむけて民間と共同し、「百年の森林づくり」に取り組んできた西粟倉村だからできる、西粟倉村らしさが詰まった観光拠点づくりを行っていきます。
今はまだ、大きなケヤキの木のみが当時の面影を残しますが、新しい宿泊交流施設が、再び大きな賑わいを村に生み出してくれるよう取り組んでいきますので、ご理解ご協力の程よろしくお願いいたします。事業の進捗状況については今後も随時広報等で情報発信していく予定です。
工期:令和4年度~令和5年度(予定)
広報にしあわくら4月号全文は以下でご覧ください。
電子書籍版はこちら〈okayama ebooks〉PDFデータでご覧になる場合は下記リンクをご覧ください。広報にしあわくら2022