前編記事では、村民アンケートの中から、幸福度得点の平均が全国平均と比べて高いこと、村の魅力は「水・空気・お米」の割合が高かったこと、地域集落の課題は今より10年後の方が心配だという意見が多いこと、村に特に力を入れてほしいことは、森林・自然の保全と移動手段の確保をはじめとする高齢者の暮らしにかかわること、「生きるを楽しむ」に共感をしている人は約6割ということをお伝えしました。また、村民の中でLINE(ライン)を使ってコミュニケーションしている人は67.8%と3人に2人以上いることもわかりました。
今回は、Uターンの方々や、ここ10年ほどで数が増えてきている、Iターン(移住者)の想いなど、また、年齢による違いなどを村民アンケート結果から紹介します。
【テーマ1:U ターンや I ターンの村への想い】
今回のアンケート調査では、U ターンや I ターンなどの人たちをこのように定義しました。
◆Uターンとは、西粟倉から大学進学や就職を機に県外に5年以上暮らした後、西粟倉に戻ること。
◆J ターンとは、 西粟倉の周辺地域から大学進学や就職を機に県外に5年以上暮らした後、西粟倉に住むこと。
◆Iターンとは、就職や転職を機に、自身の故郷にはない要素を求めて西粟倉に移住すること。
地域住民が協力して取り組むべきものだと思うことについては、その他を除く 12 の項目のうち8つ の項目で I ターンが全体と比べて 10 ポイント以上高い回答でした。また、地区での共同作業について も参加したいという回答が 75.8%で、全体の 61.5%よりも高く、地域とのかかわりについて様々な分 野で積極的に参加したいと考えていることがわかりました。
【地域住民が協力して取り組むべきものだと思うこと(複数回答)】
村が力を入れてほしいこと(前回記事参照)をUターンやIターンなどで分析したところ、全体と比べて5ポイント以上高い項目は、その他を除く26項目のうち、Iターンが10項目、Jターンが11項目であるのに対し、Uターンは20項目もあり、特にUターンの方の値が高いことがわかりました。Uターンの方は、西粟倉のこともよく知り、さらに村外での暮らしを経て戻ってきたことから、村が力を入れてほしいことが、村にずっと住み続ける村民よりよりたくさん見えている様子がわかりました。
【力を入れてほしいこと(複数回答)】
【テーマ2:年代別で、村のことをどういう情報源で知るのか】
西粟倉村内の出来事や取り組みをどこで知るのかについて、役場からの情報が上位を占めており、山陽新聞が続いています。年齢別にみると、若い人たちは情報源が少ないこと、Facebookやネットニュース、友人からのSNS投稿で情報を得ていることがわかりました。
【村のことをどこで知るか(主な選択肢)】
ここに掲載したもの以外の集計結果は、今後村のホームページに掲載する予定です。また、今年度も「生きるを楽しむ」住民アンケートを引き続き実施します。この他に、皆さんの暮らしの満足度等について、国の指標に基づいたアンケート実施の要請がきています。村民の皆さんの負担をできるだけ減らす形での実施を検討しています。ご協力よろしくお願いします。